2009年2月現在、IUCN(国際自然保護連合)(*)のレッドリストに記載されている種は、約174万種。このうち、2009年までに評価されたものは47,677種になります。そして、2009年に17,291種が新たに絶滅のおそれがある種(**)とされました。今まで評価された種における絶滅のおそれのある生き物の割合は36%ということになります。
しかし、地球上にはまだ学名がついていない生き物が、学名がついている生き物の10倍以上もいるのではないかと推定されています。IUCNのレッドリストによれば、記載されている種の中で絶滅のおそれがあるとされるものは1%に過ぎませんが、実際の割合はもっと高くなるでしょう。
この中でも特に、脊椎動物の中で発見されている種に対して爬虫類は評価が進んでいません。これは、調査や研究が進んでいないことを示しています。
絶滅危惧種の数(IUCN Redlist 2009)
| 記載種数 | 評価種数 | 評価されている 割合(%) |
2009年における 絶滅危惧種の数 |
||
|---|---|---|---|---|---|
| 脊椎動物 | ほ乳類 | 5,490 | 5,490 | 100 | 1,142 |
| 鳥類 | 9,998 | 9,998 | 100 | 1,223 | |
| 爬虫類 | 9,080 | 1,677 | 18 | 469 | |
| 両性類 | 6,433 | 6,285 | 98 | 1,895 | |
| 魚類 | 31,300 | 4,443 | 14 | 1,414 | |
| 小計 | 62,301 | 27,893 | 45 | 6,143 | |
| 無脊椎動物 | 1,305,250 | 7,615 | 1 | 2,639 | |
| 植物 | 321,212 | 12,151 | 4 | 8,500 | |
| 単一原生生物 | 51,563 | 18 | 0 | 9 | |
| 合計 | 1,740,330 | 47,677 | 3 | 17,291 | |
また、絶滅危惧種が一番多いについてはエクアドル2211種。ついで米国1203種、マレーシア1166種、インドネシア1127種、メキシコ900 種と続きます。なお、日本の場合は325種。繰り返しになりますが、発見されていない種で危機にあるものは数えられていません。人知れず絶滅してしまう生き物はもっといると考えられます。
(*)IUCN 1948年に設立。日本を含む83カ国、日本の環境省、外務省を含む110政府機関、国際NGO82団体、JWCSを含む各国のNGO736団体、投票権を持たない35の外郭団体が会員。レッドリストを作成するのは、IUCNの委員会のひとつ「種の保存委員会(SSC)」。この委員会には世界各国の約7000人に及ぶ専門家がボランティアで関わっている。(2006年5月現在)
(**)絶滅のおそれのある種とは絶滅寸前種、絶滅危惧種、危急種の合計
IUCNのリンク
(JWCSはIUCNのメンバーです)
野生生物とは、自然界で自立・自律的に種、個体群が維持される生物であり、進化の中で獲得した形質を保っているものを指しています。「家畜」と対比させるとわかりやすく、家畜は人間が繁殖を管理し、人間の利益にあう形質に変化した生物をいいます。多くの家畜は遺伝子を比較すれば、野生原種と亜種のレベルの違いしかないが、その形態、行動、生理は野生生物を異なっています。
家畜化の例
| 形態の家畜化 | ブタは脂肪がついて肥大化 |
|---|---|
| 行動の家畜化 | 警戒心の喪失 |
| 生理の家畜化 | 繁殖の周期性の喪失、性成熟の早期化 |
絶滅の原因の99%は、人間の生活や経済活動によるものといわれています。とくに生息地の喪失の影響が最も大きく、絶滅のおそれのある哺乳類の86%、鳥類の86%、両生類の88%の種の原因になっています。
これ以上人間が野生生物を絶滅に追いやらないためには、野生生物に対する敬意をもった「暖かい無視」こそ、野生生物と人間のベストな関係とJWCSは考えます。

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