パブコメ結果 海外のペット市場で売買される日本固有種

トカゲモドキ属のCITES附属書提案

種の保存法で輸出が規制されている、南西諸島に生息する日本固有種のトカゲモドキ属とイボイモリが、海外のペット市場で売買されているため、日本政府がワシントン条約事務局に対し附属書Ⅲ掲載を申請するという提案に対するパブリックコメントの募集がありました。
JWCSからは、附属書Ⅲへの掲載に賛成するとともに、さらにリストアップしての取引規制の強化、同様の懸念のある他の種のワシントン条約による規制の検討を求めました。
JWCSのコメント

 このパブリックコメントの結果が公開されています。意見はたったの6通で、附属書Ⅲへの掲載に賛成する意見は4件ありました。そして附属書ⅡやⅠへのリストアップを求める意見に対しては「まずは、既に我が国の国外に存在する個体の第三国間の流通状況を把握できるようにすることが重要と考えます。その上で、ワシントン条約の附属書掲載基準に照らし、必要な取引規制策について検討してまいります」という回答でした。
 附属書に他の種も掲載すべきという意見に対しては「御意見として今後の業務の参考とさせていただきます」でした。
 この件は小さな政令改正かもしれませんが、国内法がありながら海外で違法取引されている、「抜け穴」をNGOが問題視していることを伝える機会になったと思います。

「ワシントン条約附属書 III への掲載に対する意見募集の実施結果について」

(写真)ワシントン条約第18回締約国会議の附属書掲載提案の一覧表。中央の写真がトカゲモドキ属(Goniurosaurus spp. )。ワシントン条約ウェブサイトより