イリジウム社に対し、有害な人工集魚装置を使用する企業へのGPS衛星サービスの提供を段階的に中止するよう要請
若いマグロが海面に浮かぶ流木や海藻の下に集まる習性を利用した、発信器のついた人工のブイ、人工集魚装置(FADs)を使った乱獲、混獲が問題になってます。
インド洋でFADs用のGPS衛星を運用しているイリジウム・サテライトUK社に対し、英国の野生動物番組の司会者クリス・パッカム氏らは、1月29日FADsへのGPS通信の提供を中止するよう求めました。中止を求める書簡には7人の上院議員、JWCSを含む世界100以上のNGO・科学者が署名しました。
FADsを使った巻き網漁は、若いマグロの乱獲だけでなく、絶滅危惧種のサメやウミガメ、またクジラ・イルカなども混獲してしまいます。また壊れた電子機器は有毒な電子廃棄物やプラスチック汚染の一因となります。
大規模な水産企業による乱獲は、インド洋地域の小規模な漁業者の生計に影響を与えます。
イリジウム社は衛星通信を通じて野生生物の違法取引や違法漁業の摘発に貢献している企業です。それでも商業漁業事業には海洋生態系への問題がありました。
日本では話題に上らない問題ですが、世界では企業の責任が厳しく問われています。