【CITES CoP15】最終採決開始!

いよいよワシントン条約会議も委員会での話し合いが終了し、最終的な採決をとる本会議に入りました。続々と採決されますが、ハプニングも・・・
本会議の議長はホスト国のカタールです。

 

まずは予算関係などアジェンダごとに、委員会でコンセンサスを予めとっておいたものを採択していきます。アジェンダはこちら

会場内にたまに鳥が飛んでいます。 出入口が解放的!

アジェンダ通りに確認が進んでますが、かなり進行が遅い。本会議は慎重?議長がのんびりや?きわどい議題は故意に勢いで攻めるつもり?などいろいろ考える。しかし、これがあとで大変なことに・・・

投票のテストが行われる。質問は、ドーハはカタールの首都か?みんなちょっと笑。30秒間の投票。12か国がNO、棄権もあった。どういうこと?カメルーン名指しで何でNO投票したか聞かれる。中国も何故棄権したら聞かれ、会場笑う。大丈夫?
投票の再テスト!今度はどうか?また2か国棄権が出た。議長が理由を聞く。会場ぐだぐだ。事前にテストしとけ!って感じ。昨日までの投票大丈夫なの?あやしい。。

ワシントン条約、本会議で三分の一以上賛成あれば、委員会で決まったこと再投票できる。議長が棄権も含めて計算してまた混乱に。カタール大丈夫?今回問題の投票ボタン。2番目が賛成、3番目が反対、4番目が棄権。上からボタンを使えばいいのに。だから間違える国が続出。こんなことないらしい。

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本会議は淡々とアジェンダごとに進みます。

午後は、カタール大学にお勤めの先生と現地の文化、宗教や野生動物などについて情報交換してました。

会議場に戻ると、議題41です。42から類人猿、トラなどアジアンビックキャット、ゾウに続きます。政府の人が象牙業界の席に来て何か話してました。なんだろ。密談か?

残り一時間半を過ぎて、ドーハがヤバイことに!ホスト国議長がめちゃくちゃでハンドリングできていない。毎回隣の事務局の人に聞きながらやってるから進まない。もう議長が機能不全です!こんなんで、種が附属書に載せるか決められたらたまったもんじゃない。環境関係政府のトップらしいけど。会議がグダグダになってる。進行が実質止まっちゃってる。

あ、でもこういう非政府的なことをネットとかに書くと検閲が入るようなので危ない。。ということをカタール大学に勤務する日本人研究者の方から聞いたばかりだった。日本語分かる人いないか。。

議長が時間があまりないのに、種の議論に入った!リビアが、じっくり話すために明日にすべきだと発言するが、議長が、時間の使い方は自分で決める!って。小学生の言い合いじゃないんだから。

強攻にも、類人猿をすらっと通りすぎ、トラの議論に入る。トラもあっさり。ゾウに入る。次々いく。次はサイ。ここらへんは文言に異存はないかを確認するだけ。委員会でコンセンサス取れたとして次々進む。
そして時間通りに終えました、議長。。。
今回の議長は、毎日会議の終わりに行われている「事務局会議」に参加せずにいたそうで、内部では「想定内」だったようです。ちなみに、このカタール政府の議長は、日本政府寄りらしいです。

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このあと、日本のNGOだけで一杯やるらしい。もちろん、産業界だけなので、お誘いありませんでしたが。日本のNGO登録、産業界がほとんどで、野生生物保全の立場はJWCSだけ。

数日前に日本のレセプションがあってマグロの寿司が振舞われたらしい。クロマグロかどうか定かではないが、この会議であまり趣味がよろしくないという意見を聞きました。味をみてほしいということでしょうけど、悪ノリと思われることは考えられますよね。

JWCS事務局長より

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持続的利用という言葉をどう捉えるか?理論的にしっかり考えるとともに、実際に利用している現場から、絶滅回避のためにしている様々な工夫を学ぶこと。その上で、野生生物保全はどうあるべきかを捉えなければ。新しい生き方の模索。利用する側(人間と道具)の進化が、野生生物の進化を上回ることがあり、自然との共生というあり方もまた、新しいあり方が求められているでしょう。現状を把握し、知恵を出し合うこと。一面からみて良し悪しを断定できないでしょう。