【CITES CoP17】会議報告⑧ ハヤブサ

委員会1では植物の附属書提案が議論されました。植物は、アルジェリアによる提案書が間に合わなかったアルジェリアモミを除き、提案のすべてが採択されました。その中には日本でエアプランツと言う名で売られている園芸植物の、メキシコの種が附属書Ⅱからダウンリストされたほかは、アップリストや注釈の変更でした。
 とくに高級木材のローズウッドの仲間が含まれるツルサイカチ属は全種(すでにⅠに掲載されている種を除く)が附属書Ⅱに掲載されました。

 
●ハヤブサ

 植物の後は動物の提案に戻り、カナダが提案したハヤブサの附属書ⅠからIIへのダウンリストの提案が議論されました。ハヤブサは鷹狩のために生体が取引されます。提案書では、かつては農薬DDTの影響で生息数が減ったけれど、ハヤブサは生息域が非常に広く個体数が安定していること、飼育繁殖されていることをダウンリストの理由にあげていました。日本は生物学的に附属書Ⅰの基準を満たさなくなったとしてダウンリストに賛成と発言していました。
 一方、EU、イスラエル、イラン、ペルーとNGO34団体は反対しました。そのためコンセンサスが得られず、投票になりました。
投票でダウンリスト賛成52、反対57、棄権12で、賛成票が3分の2に達しなかったので否決されました。
 
 
 
9月30日、10月1日は休会でした。
 
お休みの日には南アフリカ政府主催のバスツアーが用意されました。マンデラ元大統領の足跡をたどるツアーに参加し、博物館や黒人居住地ソウェトに行きました。ソウェトから見えた煙突は、使われていない火力発電所だそうで、いまはバンジージャンプ台になっているとのこと。