生物多様性プロジェクト

買い物をするとき地球のことを考える。それが生物多様性を守ることにつながっています。

生物多様性を脅かす、地球全体で行われている人間の経済活動は、最終的には個人の消費につながっています。3つの例を挙げました。

アフリカにおけるゾウの密猟と日本の需要

アフリカ中央部の熱帯雨林に生息するマルミミゾウは、アフリカゾウの中でも絶滅の危険の高く、密猟が絶えません。マルミミゾウの緻密な象牙は、日本で高い需要があります。

外国産野生動物ペット

ペットとして販売することを目的に、生きた野生動物が日本に輸入されています。外国産野生動物をペットとすることには、1.捕獲による絶滅 2.外来生物問題 3.感染症と体内細菌群 4.適正な飼養 5.密輸と違法販売 の問題があります。

絶滅の危機にあるサメ

サメは水産資源として世界中で利用されています。ところが、サメの仲間はイワシやタラなどと違い、成長が遅く、繁殖力も弱いため、絶滅のおそれのある種が多いことはあまり知られていません。

サメ-4億年も生きてきた地球から消えてしまいそうな生き物

ダウンロードできます。 表紙PDF  パート1PDF

日本近海の絶滅のおそれのあるサメ

アカシュモクザメPDF  ヒラシュモクザメPDF  アブラツノザメPDF

 

 

生物多様性を保全するとは?

「生物多様性の保全」という言葉が使われだした1990年代の初めから、JWCSの理論研究会は、その概念について議論を重ねてきました。「生物多様性を保全する」といいながら「野生生物保全」にはなっていない保全プロジェクトがあるのではないか――。
そして本来の意味の「生物多様性の保全」が実現するよう、教育普及活動を行っています。

わかっているようで難しい「生物多様性を保全すること」を考えてみよう

1. 丹沢のニホンザルがオス、メス1頭ずつ生息していて子を産み、繁殖できるならば、ニホンザルは保全されたといえるか?

2. 絶滅の危機にあるヤンバルクイナを危機から救うために、ヤンバルクイナを捕食する動物はみな捕殺してもよいといえるか?

3. 東北にツキノワグマが生息していれば、他の地域のツキノワグマが仮に絶滅しても日本のツキノワグマは保全されているといえるか?

4. 白神山地の森林生態系が守られれば、その他の地域の森林生態系がなくなっても日本の森林生態系は保全されているとみてよいか?

5. サケの産卵する場所である川と海とを上り下りできる河道さえが確保されれば、サケが生存しつづける環境が確保されたといえるか?

6. ノアの方舟のように、世界中の生物種を保護区の中で保全すれば生物多様性は保全されたといえるか?

答えはすべて「いいえ」です。

「生物多様性」と和訳された英語の「Biodiversity」という言葉には、dis(分離・拡散)vertere(向かう・行く)、つまり進化の結果さまざまな生きものが地球に存在するという意味を含んでいます。しかし、日本では「多様性」という言葉は単に「種類がいろいろある」という意味でとらえられることが多いのではないでしょうか。そのため「生物の歴史の中で、この生きものがこの場所に生きている意味」や「この生きものが未来に向けて進化していく可能性」といった進化、地史を考慮していない保全活動があるように思われます。人間活動によって生物多様性が失われてきたのですから、野生生物の視点に立って考えると生物多様性保全にはまず「野生の世界は野生のままに」、人間による影響をこれ以上広げないことが重要であるとJWCSは考えています。

小原秀雄 生物多様性を語る

 

 

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